チーム全員で目指す成功のカギ – 建設業で経営数値を共有する理由

建設業界をもっと良くしたいと思っている建設業専門の経営コンサルタント長野研一です。

中小建設業の経営者の皆様、会社を運営する上での大きな課題の一つに、従業員と経営の数字をどのように共有するか、という点がありますよね。ここでは、なぜ経営数値をみんなで共有することが有益なのか、そして、同業他社と自社の数字を比べることの価値についてお話しします。

一緒にゴールを目指すために経営の数字を共有するというのは、ただの情報共有以上のものです。これは、会社が目指している方向や目標がどうなっているのかを、従業員全員で理解し、一丸となってそれに向かって努力するための土台を築くことです。この共有を通じて、会社全体で一つの目標に向かって歩みを進めることができます。

 

他社との比較で見えてくること

他の建設会社と自社の数字を比べることで、自社が業界の中でどの位置にいるのかがはっきりします。これは自分たちの強みを知ることにもつながり、もしかすると見落としていた改善点が見つかるかもしれません。他社の成功から学ぶこともでき、自社の成長につなげるヒントを得ることができます。建設業の場合、「経営審査事項結果通知書」のデータが活用できることが多いですから、他社比較に便利ですね。

 

数字の共有には慎重に

決算書を開示すればいいんでしょ?決算書が読みこなせればいいんでしょ?いや、ちょっと待ってください。それは早計です。

そもそも経営判断のために必要な財務数値は、多くの場合限られていますし、その全部を示すとかえってわかりにくくなります。どちらかというと、財務会計より管理会計の初歩の知識が大切な場面です。

ですから、経営の数字をみんなに開示するときは、いきなり全てを出すのではなく、会社の利益構造がわかる重要な数値から始めることが大切です。そして、これらの数字はビジュアルにして伝えると、より伝わりやすくなります。しかし、経営の数字を共有することは、慎重に行う必要があります。多くの経営者は思い当たるところがおありだと思いますが、従業員は、会社の業績が良いときは給料増に期待をしやすく、逆に業績が悪いときは会社の将来に不安を感じやすいものです。そのため、どのように数字を共有するかを慎重に考え、分かりやすい情報を提供することが重要です。概数で示せば足りるのです。目的は、会社のコスト構造、利益構造とその特徴を理解し、目標と手段について考えてもらうことなのですから。

 

まとめ

経営の数字を従業員と共有することは、チームとして一つの目標に向かって進むための信頼を築く重要なステップです。また、他社との比較を通じて、自社の立ち位置を理解し、強みを活かし改善点を把握することで、さらなる成長を目指すことができます。このやり方を通じて、御社がもっと成長し、業界での競争力を高められることを願っています。